あの事件があってから

夫も彼も、とても心配してくれた

わかりきっていたことだけど、
結局 彼は ただ ひたすら 心配してくれるだけ。
立場上  心配することしか できないから
それは 仕方がないこと。
捜査のこともあるし、しばらく 会わないようにしよう、と言ったのも 私だ。

夫は その間
私の精神面を とても 気遣ってくれていた
わざわざ 警察に 出向いて
私が、事件とは関係無いという内容を
証拠 とまではいかなくとも、
事実関係、根拠 云々を話しに行ってくれていた

自分に 何かあった時
頼りになり、力をかしてくれるのは、夫であり 家族、身内であることを 実感した

彼には 暫くは 会わないほうがいい、と言い
スマホの中の彼の存在を
必死で 削除したのも 私。
彼との  数々の思い出の物も
引出しの奥から取り出して
躊躇いもなく 処分したのも 私。

結局、私も
守りたかったのは 
家族であり 自分自身 だったのだ

たぶん
彼に 自分と同じような事が起きても
彼が そうだったように
私も ただ オロオロ 心配することしかできなかった と思う

そして
暫くは 会うのをやめよう って言葉を
彼の口から 聞くことになるだろう

夫   彼   家族   自分。。。

誰が どう とかじゃないけれど
この数年間
現実 と 非現実 を
行ったり来たりしていたんだな。って

少しづつ 覚醒しているのが
自分でも わかった

そんな 五月だった